
労使関係正常化闘争
真に対等な労使関係の構築をめざして!
はま寿司には、回転寿司ユニオンはま寿司本部のほかに、2015年に結成された「はま寿司従業員組合会」(通称「はま寿司ユニオン」)といういわゆる企業内組合があります。「はま寿司従業員組合会」は会社とユニオンショップ協定を締結しており、現在回転寿司ユニオンはま寿司本部の組合員でないクルーのみなさんは、基本的には「はま寿司従業員組合会」に加入させられています。
私たち回転寿司ユニオンはま寿司本部は、「『はま寿司従業員組合会』では自分たちの権利や労働条件を守れない」「店長も加入している『はま寿司従業員組合会』には、とてもじゃないけど店長に受けたハラスメントなど相談できない」「入りたくもない労働組合に強制的に加入させられるのはおかしい」というクルーたちの手で、クルーが主人公のたたかう労働組合として結成されました。
回転寿司ユニオンはま寿司本部は、将来的にはま寿司ではたらくクルーの過半数を組織して、はま寿司の労使関係を真に対等な、正常な関係へと転換することをめざしています。
1.まるで「一夜城」のごとく登場した「ゼンショー労連」各単組 その裏にはゼンショー・すき家不当労働行為〔団交拒否〕事件
「はま寿司従業員組合会」が加盟する「ゼンショーグループ労働組合連合会(ゼンショー労連)」には、「はま寿司従業員組合会」のほかに、すき家などではたらく従業員が加入させられている「ゼンショー従業員組合会(ZEAN)」などの各単組が存在します。この「ZEAN」は2011年に結成された「労働組合」であり、まるで「一夜城」のごとく登場しました。
では、この「ZEAN」は、果たして従業員の間で労働組合を結成しようという機運が生まれたためにつくられたのでしょうか?実はすき家には、すでに2006年に結成された「すき家ユニオン(首都圏青年ユニオンすき家グループ)」という労働組合が存在していました。すき家ユニオンは、従業員が主人公のたたかう労働組合として「ワンオペ反対」「名ばかり管理職・偽装委託への残業代の全額支払い」などを掲げて会社と交渉を実施。未払い賃金の一部支払いなどを実現しました。
ところが2007年2月以降、会社が突然すき家ユニオンとの団体交渉を拒否。労働組合には憲法や労働組合法で保障された「団体交渉権」があり、会社が正当な理由なく団体交渉を拒否することは、もちろん違法行為です。すき家ユニオンは、東京都労働委員会への救済申立てを行ない、ゼンショーに団交応諾を命じる命令が出されました。しかしゼンショーは中央労働委員会に再審査を申立て。ここでも当然棄却されると、東京地裁、さらには東京高裁に行政訴訟を提起しましたが、ここでもゼンショーの違法行為が断罪されました(詳細は、法律を守ってよ! ~「すき家ユニオン」を参照)。
「ZEAN」や「ゼンショー労連」、そして「はま寿司従業員組合会」は、まさにこのようなゼンショーの違法行為と、それに対抗する労働組合とのたたかいのさなかに突如現れたのです。
これを、従業員が自らの手で創りあげた民主的な労働組合とみるのは、少し無理があるのではないでしょうか。
2.「ゼンショー労連」や「ZEAN」の中核にいるのは誰だ?!
ではその「ゼンショー労連」や「ZEAN」には、いったいどのような人物らが中核にいるのでしょうか。たとえば「労働組合と経営は『両輪』、もっといえば『同軸』」と話し、「労使協調路線から更に一歩踏み込んだ、労使協力路線を念頭に据えて取り組」む決意のゼンショー労連会長・本坊興一氏は、2000年にゼンショーに入社以降、本部異動後は営業総務、人事、新卒採用、グループ会社のM&A関係等々の任務を歴任してきたといいます。あるいは「ZEAN」の塚原康介中央執行委員長もすき家などの店舗マネジメントや新卒採用・新入社員教育の業務に携わってきたといいます。
さらに過去には、ゼンショーのグループ経営本部マネジャーであった町田知尚氏が「ZEAN」の副執行委員長になり、その後あろうことかゼンショー関連会社「輝」の代表取締役に任命されるなどの事実もみられます。
「はま寿司従業員組合会」の中央執行委員長である池田徹氏らの詳細な経歴等は現在調査中ですが、いずれにしても「はま寿司従業員組合会」を含め、「ゼンショー労連」やその加盟単組(ゼンセン加盟3単組は不明)では、このような「人事」は日常茶飯事とみていいのではないでしょうか。
3.UAゼンセンにすら「うわべだけの労働組合」と痛烈批判された「ZEAN」!
労使「協調」路線の筆頭格といえば、旧「同盟」の流れをくむ「連合」の主要単産である「UAゼンセン」です。しかし「ZEAN」は、このUAゼンセンにすら痛烈に批判された過去を持つのです。
曰く、「ZEANのようなうわべだけの労働組合では、集団的労使関係が機能する余地はなく、従業員代表としての責務を果たしたことにならないことは明白だ」(2014年逢見直人会長発言)というのです。UAゼンセンの会長(当時)をしてここまで言わしめるというのは、よほど「ZEAN」の「労」使関係が常識的なものではなかったのでしょう。
4.ゼンショー・小川会長に真っ先に30分も「あいさつ」させる「ゼンショー労連」定期大会
2023年に開催された「ゼンショー労連」第9回定期大会の「式次第」をみると、労働組合の大原則である「資本(企業)からの独立」がゆるがせになっているのではないかと思わせるような事実が見受けられます。
なんと、杉村「ゼンショー労連」副会長の「開会の辞」(5分)や、本坊「ゼンショー労連」会長の「会長挨拶」(10分)にも先立って、ゼンショー・小川会長の「来賓あいさつ」が30分にもわたって繰り広げられたというのです。さらに2024年の第10回定期大会では、本坊「ゼンショー労連」会長のあいさつがさらに5分に短縮されたにもかかわらず、小川会長のあいさつは30分のままです。
言わずもがなのことですが、労働組合の定期大会の主役は組合員であって、会社の長の講演ではありません。こういうところからも、この会社の「労」使のただならぬ関係が浮かび上がります。
5.「ZEAN」、組合バッジの色や材質まで会社と相談! まるでアベックのような「労」使関係
さらに「ZEAN」は、過去に組合バッジを制作した際、「色の出し方や材質などの判断が難しく、会社の広報とも相談し」たのだといいます。しかし、本来組合バッジのデザインなどは、組合員たちで自主的に決めるべきことであって、あろうことか色や材質まで会社におうかがいを立てる性質のものではありません。
組合バッジの製作ひとつにも会社との相談を要する組織が、ましてや運動方針を自分たちだけで決めることなど可能なのでしょうか。こういう組織が本当に「労働者が主体となって自主的に」組織している労働組合と言えるのでしょうか。大いに疑問を持たざるを得ません。
6.回転寿司ユニオンはま寿司本部の結成 労使関係正常化闘争完遂へ!
このような事実を背景として、私たち回転寿司ユニオンはま寿司本部は、「はま寿司にも正常な労使関係をつくろう!」というクルーの切実なねがいを受けてつくられたのです。
しかし、この「労使関係正常化闘争」は、まだまだ道半ばです。いまだに全国で、望まずとも「はま寿司従業員組合会」にユ・シ協定を背景に加入させられている従業員が多くいます。そうしたなかまの一部は、自らの労働問題などを契機として回転寿司ユニオンはま寿司本部にたどりつくことができてきましたが、大半の従業員は回転寿司ユニオンはま寿司本部の存在を知らずに、自分たちを守ってくれるかもわからない「労働組合」に、ただ組合費を払い続けているのです。
はま寿司ではたらくクルーのみなさん!所属する労働組合は、誰かに指示されたり強制されて加入するものではありません。このホームページには、回転寿司ユニオンはま寿司本部の活動方針やこれまでの成果などが掲載されています。ぜひよく見ていただき、回転寿司ユニオンはま寿司本部への移籍加入をご検討ください。
このかん、「はま寿司従業員組合会」から回転寿司ユニオンはま寿司本部への移籍加入が相次いでいます。北海道では、キャプテンたちが集団で回転寿司ユニオンはま寿司本部に移籍するというような画期的な到達も実現しています。私たちは、あなたの回転寿司ユニオンはま寿司本部への移籍加入を、心からお待ちしています。
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